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山本 倫儀(ヤマモト ノリヨシ)
の転職コラム

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社会に出て初めて就いた仕事は塾の講師でした。
生徒からたまに数学の公式を覚えることが将来役に立つのか?
理科で覚えた知識がなくても別に困らないのではないか?
と質問されました。

それらしき答えをひねくりだそうと答えに詰まっている私をよそに、
当時の塾長は間髪入れず、

「勉強は人生のシュミレーションだよ。数学の公式も理科の知識も
実際は活きないことが多いよ。そうでしょ山本君、アハハ。」

とニコニコしながら生徒に伝えていました。 


塾長の言わんとしたことはまず、勉強は限られた時間の中で多くの科目を
こなさなければならない。
でも満点を取る必要はなく、70~80%くらいの理解で十分であるということです。

そして、一生懸命やって成果が出る場合もありますが、やれることはやったにも関わらず、
またライバルよりも勉強したのに期待した成果が出せず、悔しい思いをすることもある。
でもそこで立ち止まらず、そのときの間違いや、失敗を次に活かすことのほうが大事であると
いうことです。

どうでしょうか、日々の仕事やプライベートにも置き換えられる要素があるとは思いませんか? 

「勉強でなくても、スポーツでも芸術分野でも、何か1つ努力の末に達成した。
死ぬ気でがんばったけれど負けた・評価されなかったという体験を大人になる前に
していたかどうかが、その人の将来に大きな影響を与える。スポーツや芸術では
体験できなくても、勉強であればそのシュミレーションは誰でも容易にできる」
とも塾長は言っていました。

多少の「偶然」というアシストがあったにせよ、幼少期に小さな成功体験を、
つまり努力して、そこに修正をかけて何か「達成した」経験を持っている人は、
日々の仕事上ですぐに成果が出なくても、それが後々の成功につながると
信じて頑張れるものです。 


当時はその話の重みがわからず、人材紹介の仕事をしてから幾度も
思い出されるこの話をしてくれた塾長が亡くなってから、早11年が経ちます。 

塾長の年齢に近づいてきてしまった私も、誰かの心にずっと残るような言葉を
発せられるようにならなければと思います。